<入社のきっかけ>
高校卒業後の進路を就職に決めて、学校の求人の中から「人と接する仕事がしたい」と考えていくつかをピックアップしました。その中の1つが「株式会社あおき」でした。3社ほど見学に行きましたが、あおきの見学が一番丁寧で印象的でした。式場を案内していただき、実際に働いている先輩社員の話を聞けたことで、自分が働く姿を具体的に想像できたのが、最終的な決め手になりました。 他の社員の話を聞いていると、自分の家族の葬儀の経験をきっかけに入社している人も少なくないようです。しかし、私は家族が亡くなった経験もなければ、葬儀に参列したこともありませんでした。だからこそ「全く知らない世界に飛び込んでみたい」という気持ちもあって、これが葬儀社を選ぶ大きな後押しになったと感じています。
<現在の仕事内容を教えてください>
施行課に所属し、ご葬儀の準備や運営全般に携わっています。入社前は「感情がすごく引っ張られてしまうのでは」と不安に思っていましたが、実際に働いてみると、そうした心配はありませんでした。ただ、毎日が新しいことの連続で、その点には本当に驚きました。
業務内容は非常に幅広く、入社5年目を迎え、一昨年には葬祭ディレクター2級も取得しましたが、それでも、日々新しい経験が続いています。新しくできた葬儀場での対応や、初めてのお寺様とのご葬儀など、今でも「初めて」があります。
また、今年度からは新入社員の教育担当も任されるようになりました。葬祭ディレクター1級の受験も視野に入ってきましたし、自分が中堅としての立場になりつつあると感じています。
<今後の目標を教えてください>
今年から、ご葬儀の司会も担当するようになりました。実は3年目のときに一度挑戦したのですが、当時は責任の重さに気持ちがついていかず、いったんお休みすることにしました。でも、その後自分の気持ちを整え、今年から改めて挑戦しています。
現在は家族葬を中心に、月に数件のペースで少しずつ経験を積んでいます。私以外の先輩司会者は、一般葬や大規模な社葬、特別な式も数多く経験されているベテランばかりで、勉強になる反面、そのキャリアの差を大きく感じます。
司会といえば「式の最中に話している人」というイメージがあるかもしれませんが、実際には担当者と二人三脚で、ご遺族様やお坊様との打ち合わせを行いながら式全体をつくり上げていきます。施行全体の責任者は担当者ですが、式の責任者は司会者です。私はむしろ、式本番よりも事前準備などの方が緊張するくらいです。でも、その緊張感は「一度きりの大切な時間」を支えるために必要なものでもあると感じています。
<プライベートの過ごし方は>
家ではいろいろなリラックスタイムを楽しんでいますが、お酒を楽しみながら家で映画を観ていることが多いです。洋画や韓国ドラマも好きで、休みの日には友人と映画館に行くこともあります。お酒はよくビールやチューハイを飲んでいますが、最近は日本酒のおいしさを知り、少しずつ楽しんでいます。
両親とは同居していますが、両親の仕事が忙しくて、なかなか揃って食事をとる機会は少ないです。それでも時間が合えば、夕飯を一緒に食べながら映画を観たりして、家族の時間も大切にしています。
<できなかった経験が教えてくれたこと>
入社して半年も経たない頃、教育を担当してくださっていた先輩のご親族が亡くなり、当社で葬儀を行うことがありました。そのとき、私は何もできませんでした。
当社はもうすぐ創業130年を迎え、「株式会社あおき創業MOVIE」という動画を公開しています。その中で、現会長が20代のときにお父様を亡くされたエピソードが登場します。すでに葬儀の仕事に携わっていたにも関わらず、「目の前が真っ暗になってしまった。何もできない自分がそこにいた」と当時の心境が語られています。そして、地域の方が葬儀の準備を手伝ってくれた姿に心がすくわれたそうです。
先輩のご親族の葬儀の際に、この会長のエピソードが思い出されました。入社して間もないとはいえ、お世話になっている方のご親族の葬儀で、何一つできなかったことは、本当に悔しくて、今でも忘れられません。その悔しさが、仕事でつらいことがあっても立ち止まらず、今日まで歩み続けてこられた原動力となっています。
<応募を検討している方たちへのメッセージ>
葬儀業界というと、厳粛で距離を感じるイメージがあるかもしれませんが、実際には映画上映会などのイベントも行っており、さまざまな人と関わりを持てる、関係の輪が広がる仕事です。
人と接するのが好きな方、誰かに寄り添いたいと思う方にはぴったりの仕事だと思います。私のように高卒での就職でも、司会まで担当できるようになりますし、思っているよりも身近で、やりがいのある仕事です。まずは気軽に見学に来てみてください。